CALENDAR
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< July 2020 >>
NEW ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE
RECENT COMMENT
MOBILE
qrcode
OTHERS
ひろ's BABY
参加中♪
にほんブログ村 マタニティーブログへ
にほんブログ村  
                  人気ブログランキングへ
おきてがみ♪
おきてがみ
Search this site


JPIC読書アドバイザーのひろがお送りする、
絵本や児童書のハカリシレナイ世界を探求するブログ。
現在は育児中のため、絵本&児童書の記事はお休み中。
感謝の心と和のこころ、女ゴコロを大切に、
限られた子育てライフの記録をお送りしています。
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

posted by スポンサードリンク | | - | - | - |
●魔法を超えるもの
[ クラバート ]




“魔法学校”ときくと、みなさんが真っ先に思い浮かべるのは、
ハリーポッターシリーズでしょうか。
あんなに楽しげな魔法学校ならいいのですけれど…
こちら、コーゼル湿地の水車場の魔法学校には、
信頼の置けるダンブルドア先生も居なければ、
さわやかにクィディッチに興ずることもできません。
待ち受けているのは、ひたすら過酷な労働と死の恐怖───。
本日ご紹介するのは、ドイツ地方に伝わるクラバート伝説をもとに、
プロイスラーが10年以上の歳月をかけて描きあげた長編小説「クラバート」。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

時は18世紀、ドイツ。
14歳の少年クラバートは、不思議な夢に促されるようにして、
わけもわからぬままコーゼル湿地の水車場のドアをたたく。
そこは、表向きは水車場の姿をした魔法の学校。
残酷で屈強な親方の弟子となったクラバートは11人の兄弟子たちと共に、
過酷な労働に従事しながらの魔法の訓練を受けるべく12羽目のカラスとなる。
毎年、大晦日にひとり、またひとりと消える兄弟子と、
水車場に隠された不気味な謎、伝説…
修行の3年目を迎え、あらゆる魔法を手中におさめたクラバートは、
ある計画をもって、親方を倒すべく戦いを挑む。
それは、自由と引き換えに、すべての魔力を手放すことでもあった。
すべては“愛”、それだけのために───。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 
この物語、とにかく不気味で暗いのです。
憂鬱で、湿気ていて、描かれた風景描写を想像すると、
ちょっと寒気さえもしてくるほどに。
とっつきにくく、私は60ページあたりまで、
何度かうつらうつらしてしまったのですが、そこから先がノンストップ。
水車場の謎の真相は気になるし、仲間たちのどれが見方でどれが敵なのか…
兄弟子の死の理由は?クラバートの命がけの恋の行方は?
とにかく気がかりなことが、60ページ以降にどんどんでてきますので、それまでの辛抱よ。
ドイツやヨーロッパの歴史に詳しい方は、もっと深く楽しめることでしょう。
プロイスラーの並々ならぬ取材の軌跡と、軍国主義への反発心を
行間から垣間見ることができますから。
これは、スタジオジブリの宮崎駿監督が今にも映画化しちゃいそう〜とふんだのですが、
すでにあの「千と千尋の神隠し」のモデルとなっていた作品だったようです。
やはり、でしたか。


児童文学の題材として欠かせない「魔法」の要素についてですが、
その価値や普遍性を払拭した物語は大変希少なのではないでしょうか。
近頃の長編ファンタジー作品にみられる「魔法バンザイ〜!」の風潮に、
いささか疑問を感じていた私は、クラバートの結末に思わず唸ったのでした。
成長したクラバートは、魅力に満ち満ちた魔法を、
生きとし生けるものを統べる最強のパワーとはとらえず、
愛と自由のために進んで手放そうとするのです。
魔法=陰・死
愛・自由=陽・生
長い物語からは、こんな構図が浮かんできました。
クラバートには、ハリーポッターシリーズでは教えてくれない、
本物の魔法の真髄が描かれているのね。
そうよ。まほうの魔は、悪魔の魔。
みなさん。
効果テキメンのよく効く魔法には、くれぐれもお気をつけあそばせ。



■クラバート
 プロイスラー 作 / 中村 浩三 訳
 1980年 偕成社
 中学生から

         ○●○絵本空間兇魯薀鵐ングに参加しています○●○
                  こちら、ふたつのバナーをおしてくださいね 
                       
 ↓           ↓
                   にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ人気ブログランキングへ 
                     いつも応援ありがとうございます
                     あなたのクリックに今日も感謝☆
              一日一回のポチっポチっをどうぞよろしくね♪ BY・ひろ
posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 23:40 | Y.A | comments(0) | trackbacks(0) |
●ちょこっと死んでみる
[カラフル]




…ああ。
深いタメ息につつまれて、悲しみにがんじがらめになって。
辛くて惨めな気持ちになったりすること、あるでしょう。
きっと、あなたも。
そんなときにはどうぞ、
一度、ちょこっと死んでみることをオススメするわ。


「おめでとうございます、抽選にあたりました!」
天使にこういわれ、死んだはずの「ぼく」は、
人生に再挑戦するチャンスを得る。
自殺をはかった中学生・真の体にホームステイして修行を積み、
前世の罪を思い出せというのだ。
下界に舞い戻ったぼくに、
いったいどんな生活が待っているのだろうか……。
                          (フォア文庫・カバーから抜粋)

くれぐれも誤解のないように伝えるわ。
ええと、例えばこうよ。
今夜フテ寝したとても、あなたは当然のように明日が来ると思ってる。
でも、もしも。もしもよ。
朝になっても目が覚めなかったら?
あなたにだけ明日が来なかったら?
想像してみて。
自分の死を意識すると、とたんに障害がふっ飛ぶことがある。
本気で意識すればするほど、悩みなんてすごい威力でかき消されてしまうの。
ちょっとだけ、死んだつ・も・り、になってみること。
死を意識することは、うまく生きる秘訣なのかもしれない。

読み進めていくと、誰もが途中でこの物語の「仕掛け」に気づいてしまうけれど、
そんなことはまったく問題じゃない。
そう思わせるくらい、夢中にさせてくれる一冊。
文学とマンガを足して2で割ったような爽快さがあるから、
「死」を扱っているのに全然重苦しさがない。
でも、自分を客観視することの大切さ、
これをビシリと読者の胸にストライクでキメてくるの。
登場人物も個性豊か。
自殺した男子中学生、真。
その体に憑依して試練を受ける「ぼく」。
夢見る乙女の佐野唱子。
真が片思いする援交少女の桑原ひろか。
自己チューな父に不倫中の母と性悪な兄。
そして「ぼく」の専属ガイド、天使プラプラ。
…ちょっとわくわくしてくるでしょ。
そしてなぜ、タイトルが「カラフル」なのか。
「ぼく」の前世の罪とは?
それはぜひ、みなさんのハートで確かめてみて欲しいわ。
しぶとく生きるためには、
世界がカラフルに見えていないと、どうやらダメみたいよ。


■カラフル
 森 絵都 作
 1998年 理論社
 中学生から 
 映画「Colorful」公式HP:http://colorful-movie.jp/



         ○●○絵本空間兇魯薀鵐ングに参加しています○●○
                  こちら、ふたつのバナーをおしてくださいね 
                       
 ↓           ↓
                   ブログランキング・にほんブログ村へ人気ブログランキングへ 
                     いつも応援ありがとうございます
                     あなたのクリックに今日も感謝☆
              一日一回のポチっポチっをどうぞよろしくね♪ BY・ひろ
                                         
posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 23:58 | Y.A | comments(2) | trackbacks(0) |
●雪山を滑り降りてゆく感覚 後編
[ザ・ギバー 記憶を伝える者] 後編



生きていると、避けて通れない「負なるもの」っていろいろあるでしょう。
それって、ここでは言い尽くせないくらい膨大よね。
肉体的、精神的苦痛…貧困、災害、戦争、殺人…etc。
毎日の悲惨なニュースは、映像となって電波にのり、世界を駆け巡り、
たとえ自分に降りかかった事件でなくとも、
私たちはその事実にしばし心を痛めます。
どうしてこんなことに?
なぜ争いはなくならないのかしら…?
こんなことはなければいい。
誰もが、こんな風に考えたことがあるはず。
実はね、
主人公ジョーナスの住む世界は、そんな思いを実現させたユートピアなの。
あらゆる「負なるもの」を意図的に取り払い、
完全に「画一化」させたユートピア。
もちろん、そこは平和そのもの。
誰もが幸せに暮らしているの。
でも、でもよ。
どこかがおかしい。
何かが変。
読み進めていくと同時に、
あなたは叫びたい衝動に駆られることでしょう。
でも、何を叫んだらいいのかなんてわからない。
こんなもどかしさを体感するのです。
そしてただ理解するのみなのよ。
こんなの、本当の幸せなんかじゃないってね。

「負なるもの」って避けては通れないようにできているのかも。
陰陽の均衡なくしては、生命の尊厳は守られないのかも。
神はそういうカラクリをこの世に仕組んだのかも。
改めて読み返すと、そんな思いが頭をもたげてくるわ。
つらいけど、それが現実。
それと向き合わないことには、私たちには未来がやってこないから。
ありとあらゆる「負」を受け止め、
さらに抱きしめて離さないように包み込めなければ、
私たちは幸せになれないようにできているんでしょう。
何もそれは、地球とか世界とかそんなグローバルな視点でなくて、
人間個人の生き方にも、全く同じ事が言えるはず。
「負」を避けても、決して幸せにはなれないのよ。
そう、作者ロイス・ローリーは私たちに的確に教えてくれます。
この稀有な物語を通して、淡々と、とても冷静に。

「愛も手に入るよ」
主人公ジョーナスが、赤子のゲイブにささやいたこのシーン。
泣きます…。
うーん。その理由をなんとご説明したらいいのか…。
「愛」を知っているあなたなら、きっとおわかりになるでしょう。
はやり、読むべきです(笑)

訳者によるあとがきも見逃せません。
ロイス・ローリーは少女期をわずかながら、この日本で過ごしたようです。
この体験が、「ザ・ギバー」を生みだしたことはいうまでもないでしょう。
ローリーは、第二次大戦後の荒れ果てた日本の地に、
「かなた」の世界を見ていたようです。
「かなた」…って?
読めば、わかりますよ。
うん、…読んだ人にしかわかりません。(笑)


■「ザ・ギバー 記憶を伝える者」
 ロイス・ローリー 作
 掛川 恭子 訳
 1995年 講談社
 中学生から


          ○●○絵本空間兇魯薀鵐ングに参加しています○●○
                  こちら、ふたつのバナーをおしてくださいね 
                       
 ↓           ↓
                   にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ人気ブログランキングへ 
                     いつも応援ありがとうございます
                     あなたのクリックに今日も感謝☆
              一日一回のポチっポチっをどうぞよろしくね♪ BY・ひろ
posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 23:57 | Y.A | comments(0) | trackbacks(0) |
●雪山を滑り降りてゆく感覚  前編
[ザ・ギバー 記憶を伝える者]  前編



陽と陰。
光と闇。
日と月。
男と女…
今、私たちが生きているこの世界の均衡は、
あらゆる陰陽の上に保たれているという。
自然の秩序が乱れつつある昨今、
この均衡がどこかでひそかに破られているのかもしれない。
あなたは、そんな危機感を持ったことはありませんか。


社会にうずまく悪や欲望、苦痛や悩みなどが
すべてとりはらわれた理想社会――喜怒哀楽の感情が抑制され、
職業が与えられ、長老会で管理されている規律正しい社会――
〈記憶を受けつぐ者〉に選ばれた少年ジョーナスが暮らすコミュニティーは、
ユートピアのはずだった。
けれども、理想の裏に隠された無味乾燥な社会の落とし穴に
〈記憶を伝える者〉とジョーナスが気づいたとき、
そこに暮らす人々が失っている
人間の尊厳にまつわる記憶の再生を計ろうとする。
(表紙紹介文より)


これ、子どもの本です。
ほんとよ。
といっても、YA文学。
ヤングアダルトというジャンルね。
一般的には、小学高学年以上から高校生まで、
というくくりになっているみたい。
児童書の底ヂカラは、
実はここに集約されているといっても、過言ではないはず。
すごいんですよ。
嵐の中に、裸で飛び込んでく感じ?
はたまた、雪山を滑り降りてく感じ?
…そう、スリリングな文学領域なのです。

私がこの作品に出会った頃、
ちょうど「マトリックス」という映画が大ヒットしたのね。
映画館で、
わー、この感覚は「ザ・ギバー」の時と同じだーって思ったのが懐かしい。
「はいー!あなたの生きてるこの世界、
ぜーんぶ、まやかしだったのでーす!」
って、頭をゴーンとされたようなあの感覚。
あなたもそうではありませんでしたか?
まさに、あれと似たような衝撃をくれるのが、
「ザ・ギバー 記憶を伝える者」です。
できれば元気な時に読んでくださいね。
ぐったりしちゃいますから。。。
何しろ、あなたも主人公ジョーナスとともに「記憶を受けつぐ」のですから。
あの、とてつもない「記憶」をね。

さてと、それでは今日はこの辺で。
つづきはまた明日〜☆


■「ザ・ギバー 記憶を伝える者」
 ロイス・ローリー 作
 掛川 恭子 訳
 1995年 講談社
 中学生から


            ○●○絵本空間兇魯薀鵐ングに参加しています○●○
                  こちら、ふたつのバナーをおしてくださいね 
                       
 ↓           ↓
                   にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ人気ブログランキングへ 
                     いつも応援ありがとうございます
                     あなたのクリックに今日も感謝☆
              一日一回のポチっポチっをどうぞよろしくね♪ BY・ひろ
posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 23:56 | Y.A | comments(0) | trackbacks(0) |