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JPIC読書アドバイザーのひろがお送りする、
絵本や児童書のハカリシレナイ世界を探求するブログ。
現在は育児中のため、絵本&児童書の記事はお休み中。
感謝の心と和のこころ、女ゴコロを大切に、
限られた子育てライフの記録をお送りしています。
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●クリスマスに散った恋
[ すずの兵隊さん ] 


アンデルセンといえば、「人魚姫」や「マッチ売りの少女」が有名ですが、
今日紹介したいのは「すずの兵隊さん」。
アンデルセンならではの、はかなくも激しいひとつの恋のカタチ…
自己愛、コンプレックス、憧れ、ひとめぼれ、初恋…
それらが余すところ無くつまった、あるクリスマスの切ないファンタジー。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

すずでできたおもちゃの兵隊さんは、25人兄弟。
でもひとりだけが、片足。
最後に作られたので、すずが足りなかったのです。
でも、他の兄弟に負けずにしっかりと立つ、片足の兵隊さん。
そんな彼の楽しみといえば、紙のお城の前に立つバレリーナの少女を眺めること。
「あの人と結婚できたらなぁ」
ところがある夜、突然現れた意地悪な小鬼が、
片足の兵隊さんの淡い恋心に不気味な予言をするのでした…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


この世では添い遂げられない、激しい片思い。
自分と同じ片足で立ち続けるバレリーナの少女に焦がれた、兵隊さんの最期。
愛する相手に自分自身のひとかけらをみることは、誰にも経験があるはず。
アンデルセン童話には、アンデルセン自身の失恋体験が色濃く反映されています。
彼には、どうしても手に入れられぬ女性がいたようです。
そんな悲恋がこの「すずの兵隊さん」を生みました。
かの「人魚姫」もまたしかり。
みなさんは、この物語の結末を悲しいと受け取るかしら?
それとも美しいと受け取るのでしょうか。

この結末に、幼き日の私はどれだけ心を揺さぶられたかわかりません。
泣いたらいいのか、笑ったらいいのか…。
白か黒か、YESとかNOとかでは、とても説明がつけられないのよ。
この世界には、こういうこともあるものなのだと、
初めて教えてくれた物語だったかもしれません。
もっとも。
十数年後には、身をもってそういう恋を体験することになるのですがね。



■すずの兵隊さん
 ハンス・クリスチャン・アンデルセン 作
 トーア・サイドラー 再話 / おぐら あゆみ 訳
 1996年 評論社
 小学生から

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posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 23:26 | TearDrop | comments(0) | trackbacks(0) |
●8本足の聖母(マドンナ)
[シャーロットのおくりもの]
 


ある日、自分がハムにされてしまう運命だと知るブタの子ウィルバー。
驚き、嘆き悲しむウィルバーを救うため、
クモのシャーロットが起こしたある「奇跡」とは…?
田舎の農場を舞台に繰り広げられるあたたかなファンタジー。
生きることの意味や友情の素晴らしさを、
やさしいユーモアに包み込んで子どもたちに届ける名作中の名作。



☆ひろのアジワイPOINT☆

♪ 特に大人の方。
  「自分なんか…」って、卑屈になりそうなとき、ぜひ手にとって欲しい。
  きっと元気になれます。

♪ 23カ国で翻訳出版され、世界中で愛され続けているロングセラー。
  作品中にあふれるユーモアが、教訓くささを「感動」へと見事に昇華させています。    
  
♪ 8歳の少女ファーンは動物たちの会話を理解することができます。
    ここに憧れを抱き、共感したがる子どもたちは多いでしょう。
  大人の方は、作品中のファーンの変化にも注目してみてね。  
   
♪ 子ブタのウィルバーにはたびたび危機が訪れます。
  ハラハラして、ページをめくる手が思わず早まることでしょう。
  

例えばね。
魔法が使えたり、空を飛ぶだけがファンタジーではないと思うのよ。
人でも動物でも、成長するために不可欠なのが母性なのだと、
じんわりと教えてくれるリアル・ファンタジーなの。
この作品が長く愛され続ける理由は、慈悲に溢れていることかも。
ウィルバーは、まずはファーンの慈悲によって救われ、
クモのシャーロットからも慈悲を受けて生きていく望みをつないでいくのね。
たとえ、自分の将来が「ハム」であることを知っても。
シャーロットはまさにマドンナ。私たちの世界でいう聖母。
和風にいうと観音さまといったところかしらね。


「どうしてぼくのためにいろいろしてくれたの?ぼくにそんな価値ないのに。
きみには、なにもしてあげていないのに」

「あなたは、いいお友だちだったわ。それだけで、すばらしいことじゃないの。
生きるって、どういうことだと思う?
生まれてきて、少しばかり生きて、死んでいくんでしょう。
クモの一生なんて、わなをしかけたり、羽虫を食べたりの、さんざんなものなの。
あなたをたすければ、自分の一生が少しはましなものになると思ったのかもしれないわ。
そんなことがあったって、いいでしょ」
                                     (本文より抜粋)

「シャーロットのおくりもの」を読んで号泣したのはかれこれ3度目。
でも、皮肉にも、今日も私は豚肉を食べて生きながらえるんだわ。
自分の生命がいかに他の生命によって「生かされているか」、
これを考えずにはいられないの。



■「シャーロットのおくりもの」
 E.B.ホワイト 作 
 ガース・ウィリアムズ 絵
 さくま ゆみこ 訳
 2001年 あすなろ書房 (日本での初版は1973年)
 
 小学3年生から

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posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 13:51 | TearDrop | comments(4) | trackbacks(0) |
●悲哀の色
[赤い蝋燭と人魚]                           JUGEMテーマ:絵本紹介


哀しい美をまとった絵本。
文体、物語、絵画、全てが一体となって、悲哀を表現している。
ひとたび絵本を開けば、
薄暗い空間と、冷たく、湿り気を帯びたこの人魚の気配が、
そのままあなたの胸の中に入り込んでくることでしょう。


冷たく暗い北の海に住む人魚の母親は、
せめてわが子だけでも明るいにぎやかな人間の世界で育ってほしいと願い、
自分の子どもを神社へ置き去りにする。
その赤ん坊を拾い育てたのが、心根の優しい蝋燭屋の老夫婦だった。
神からの授かり物ものとして人魚の娘を慈しむふたり。
しかしある日、金品と引き換えに人魚の娘を売ってほしいという、
邪な香具師が現れる…。


大人って、変わるものなのね。
幼き日の私は、そう嘆いたものだった。
人間が、いかに邪なるものと背中合わせに生きているのか、
突きつけられたような気がした。
まるで、カードがぱらりとめくれるときのように、
人は変わってしまうし、堕ちてしまうものだって。

黒く塗りつぶされた背景。
それは人間の業に対する悲哀の色。
どんよりとしてせつなく、でもなぜか人を虜にする、
この人魚のうつろなまなざしは、まるで人間の弱さを憂いているよう。
もう、この物語には酒井駒子の挿絵でないと。
そう思わせるほど、ぞくっとさせてくれるの。
小川未明の紡ぎだす物語は、常に人間の根底を注意深く覗いている。
まるで、その本性を炙り出すみたいに。
それゆえに昔から人々をひきつけてやまない。
未明を語ると朝になってしまいそう…、
それはまたいつか、別の機会に。


■赤い蝋燭と人魚
 小川 未明 作 / 酒井 駒子 絵
 2002年 偕成社
 小学高学年から


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posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 23:57 | TearDrop | comments(0) | trackbacks(0) |
●或る複雑な日本の美意識
                                         JUGEMテーマ:絵本紹介
≪泣いた赤おに≫


何かに夢中になっていたり、必死で追い求めていたりする時って、
なかなか気づかない、大切なこと。
あらゆる犠牲の上に自分が成り立っていたなんて露ほども思わないもの。
欲っしたものを手に入れたときにだけ、
ようやくそれに気づくようにできているこの世の無情。
その瞬間の切なさに、
さあ、あなたも浸ってみて。

他の鬼たちとは、違う「きもち」を持って生まれた赤おに。
本当は良いことしたい、人間と友達になりたい。
でも、所詮は鬼。
人間は自分を恐れるばかりで、その想いは伝わらない。
そんな苦悩する赤おにに手を差し伸べたのは、
同じ鬼の仲間、青おにだった。
人間の信頼を得るために彼がとった行動とは・・・

和の美意識が光る物語。
正、誤だけでは線引きしきれない、何かがあるの。
本を閉じた直後、その余韻だけでたくさんの涙が溢れたけれど、
そのひとつひとつが、寂しさなのか、後悔なのか、切なさなのか、
わからない。
幼かった私は、ひどく戸惑ったものよ。
でも、
ただただ、美しいなあって、しくしく泣きながら思ったの。

日本の童話って、なぜこんなにも哀愁を帯びているのかしら。
切なさとか儚さに美を想う日本。
正誤でもなく、勝ち負けに分けるでもなく、それができてしまう日本人。
ああ、日本に生まれてよかった。
今、思わずにいられないのは、つまりそういうこと。


■泣いた赤おに
 浜田 廣介 作 / 梶山 俊夫 絵
 1993年 偕成社
 小学中級から
    
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posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 22:29 | TearDrop | comments(0) | trackbacks(0) |
● 幼き日の弔い
                                                                            JUGEMテーマ:絵本紹介
≪ ごんぎつね≫


お話の舞台は、江戸後期から、明治初期ごろの日本。
まだ、狐や天狗の不思議な力が及んでいた時代ね。
教科書でこの物語に親しんだ方も多いのでは。

ほんのちょっとしたいたずら心で、貧しい青年、
兵十の採った魚やうなぎを逃がしてしまった、子狐のごん。
数日後、葬式の行列に位牌を持つ兵十の姿を見かけ、
兵十が母親を亡くしたことを知り、うなぎの悪事を後悔します。
きっと兵十のおっかあがうなぎを食べたいと言っていたに違いない。
そう悟ったごんは、兵十のために毎日栗を捧げに行くのですが・・・

なにから話していいかわからないくらいに、
思い入れの深い絵本。
小学生のときだったわね。
動物と人間との意思疎通が、
この現実世界では不可能であることを思い知らされて、
それに初めて嘆いた時だったかもしれない。
両者が住むべき世界は全く似て非なるものだと、
こんなにも近くにいるのになんて切ないんだろうって。
何度も何度も本を開いては、
「ああ、ここで兵十が気づいてくれたらなぁ」
なんて、ため息を漏らしていたのね。
あまりに感化された私は、「ごんぎつね」を、
図工の木版画の題材にしてしまったほど。
そうすることで、ごんがうかばれるような気がしたし、
今思えば、それが幼い私なりの「弔い」だったのだと思う。
誰からも教わることはないのに、無意識のうちに、
こういう行為を自然にとろうとする子どもは少なくない。
それが遺伝子レベルで組み込まれたものなのか、
それとも子どもが彼岸に近い存在だからなのか、
私にはわからないけれど。

ぞくぞくとするような妖艶な赤で咲き誇る、彼岸花。
それをぬって進む葬列。
自然豊かな山里。
不用意に人間の心に触れてしまった子狐の無念。
ああ、これこそが日本なのだわ、というぼんやりとした望郷。
忘れがたき、古き日本の美しさが盛り込まれた、類稀なる一冊。
やるせない気持ちで、ごんの最後の姿を彫っていた、
あの頃の幼い私は、今でもこの胸の中に生きています。
それほどに、美しすぎる絵本ですよ。
あなたもぜひ手にとってみて。


■ごんぎつね
  新美 南吉 作 / 黒井 健 絵
  1986年 偕成社
  小学中級から
 
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posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 14:06 | TearDrop | comments(2) | trackbacks(0) |
●葡萄と血脈、そして老人と子ども



不謹慎かな〜と思いつつ、敬老の日はこれだ!とばかりに、
前々からこの絵本を取り上げるつもりで、はりきっていたのよ。
ちょっぴり遅くなってしまったけれどね。


主人公のエリックに、突然訪れた、大好きな「じいじ」の死。
じいじは天使になるとママは言うし、パパは土になると言う。
幼いエリックの心は混乱しますが、
そんな彼の前に、なんとおばけになったじいじが現れて・・・


・・・続きはぜひ、書店や図書館でどうぞ。
何度でも読んで、めくって、確かめたくなるような珠玉の一冊よ。
死を扱っているけれど、上質なユーモアがあり、
最後には静かな涙が、あなたの頬をつたうでしょう。
特に、おじいさんやおばあさんの死を経験したことのある方には。
それにしても、子どもと老人ってなにか、
特別のつながりがあるように思えませんか。
「あの世」から来たばかりの子どもと、「あの世」へ近づきつつある老人。
互いに、あの世と呼ばれる、彼岸の世界に隣接するもの同士、
私たち大人世代が失った何か、そして未だ見えざる何かが、
彼らにはちゃんと見えていて、
双方が、すごく自然な形で呼応しあっている気がしてならないの。
今は、老人介護施設や保育施設の問題が、
毎日のニュースの話題になってひっきりなしだけれど、
それらのものが、一緒になったのなら、
何か素敵な奇跡が起こりそうだと思うのは、私の甘い妄想かしらね。

そうこう、ぼんやりと考えている矢先、
先週、私の祖父が他界しました。
父方の祖父で、享年93歳という大往生でした。
90を過ぎてもなお車を乗りこなし、100まで生きると誰もが思っていただけに、改めて世のことわりというものが、人知を遥かに超えたものであることを肌に感じ、人間の命のはかなさにうつむく、ここ数日なのでした。
葬儀の席での、父の喪主としての挨拶は、形式にとらわれたものでなく、
その全てが自分の言葉で丁寧に語られ、力強く、
親への愛に満ち満ちたものでした。
その一言一言に、魂が宿っていたと誰もがそう感じたことでしょう。
男同士の親子ですから、
交わす言葉こそ、生前は少なかったことかと思いますが、
必死に喪主の務めを果たそうとする父の姿に、
祖父も、息子の想いの全てを受け止め、
また新たな世界へと旅立っていったことでしょう。

祖父や祖母、それ以前の先祖が眠る墓は、
見渡す限りの葡萄畑に囲まれており、
収穫の日を待ちこがれたおびただしい数の葡萄が、
甘い香りを立ち上らせていました。
その赤黒い房々が、私に遠い血脈を思わせて止まないのでした。


■おじいちゃんがおばけになったわけ
  キム・フォップス・オーカソン 文/エヴァ・エリクソン 絵
  菱木 晃子 訳
  2005年 あすなろ書房
  6.7歳から

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posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 15:55 | TearDrop | comments(2) | trackbacks(0) |
●スーホの白い馬
≪夕映えの中、美しい音楽を聴きたいあなたへ≫




胸が痛いっていう言葉があるけれど、
それがあまりにしっくりときてしまう絵本なのだわ、と今でも少しせつない。
美しいモンゴルの民話。
感情を押し殺したような悲哀に満ちた色彩が、
ことの全てを受け入れんとする、モンゴルの大地の雄大さと、
白馬の白をいっそう引き立たせているのね。
でもそれゆえに、白馬の背に滴った血の色がどんなに赤く痛々しいものだったか、想像するに忍びなかった・・・それも、記憶にしっかりと残っている。

正しいことをしていても、どうにもならない現実がある。
大人の世界にはよくあることで、子どもにはどう説明していいか、たいていの大人は、その術がわからないでしょう。
でも、そういうものを静かに語ってきかせてくれる大切な民話なの。
民話とか昔話って、いくら不条理でも、なんだか妙に納得せざるを得ない。
それは、私たちのDNAにあらかじめ刷り込まれているものだからなのかもしれないわ。
それこそが、口承文学の恐ろしい所以なのね。
口承・・・このコトバを出してしまったら、またうっかり話が長くなりそう。
そのことについてはまたいつか、別の機会にお話するとしましょうか。

たった今、こうして絵本を開いただけでも、
乾いた大地に夕映えが広がり、
スーホの弾く馬頭琴の音色がたららんと聞こえてきそう。
仕事を終えた羊飼いたちをやさしくねぎらうように。
そしてみなさんのそばにも、この美しい音楽がそっと届きますように。


■「スーホの白い馬」
  大塚 勇三 再話   赤羽 末吉 画 
  1967年 福音館書店  
  4歳から

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posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 11:40 | TearDrop | comments(0) | trackbacks(0) |
●くまとやまねこ

≪悲しみを乗り越えたいあなたに≫



話題の絵本。
絵は今、最も旬な絵本作家、酒井駒子ですね。

なんて印象的な絵本。
バイオリンの音色がくまのモノクロの世界に色を呼びもどし、
くまはことりの骸を弔うことで、心の整理をつける。

この絵本を開くと、私はどうしても人間の夫婦を連想してしまうんですね。
くま・ことり・やまねこという概念を取り去ると、全てがどんどんリアルになるの。例えばくまは、妻に先立たれた夫、というような具合に。
言ってしまえば、身の回りににこういう現状がふつうにあったりしないかしら、
これって、決して森の中だけの出来事ではないわよね・・・って。
ここに、絵本のマジックが働いている。
くま・ことり・やまねこという風に、擬人化させることで、
心に突き刺さらないようになっている。
子どもにもやわらかに死を教えられるようになっている。
死というデリケートな問題が、誰の身にも起こりうるとても自然なことなのだと。そして、この作品を読み深めたとき、絵本という手法の偉大さにあなたは気づかされることでしょう。

それでも、この絵本が目指すのは、「乗り越えること」。
大切な人を亡くして、悲しみに暮れている人がいたなら、
そっとこの絵本を贈るといいわ。
その人の前にやまねこが現れて、バイオリンを奏でてくれることでしょう。
そして、教えてくれるでしょう。
決して止まない雨などないことを。


■ くまとやまねこ
   湯本 香樹実 作 ・ 酒井 駒子 絵
   河出書房新社 2008年
 

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posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 00:33 | TearDrop | comments(3) | trackbacks(0) |
●ちいちゃんのかげおくり
≪ 子どもと戦争を考えたいあなたへ≫ 


終戦記念日ですね。
読むことで戦争を感じたのは、この物語が最初なのかな、と思う。
その後は、「はだしのゲン」「ガラスのうさぎ」「白旗の少女」と続いていく訳なのですが。

今になってしみじみ思うのは、私の通っていた小学校は、戦争について熱心に教えてくれていたなぁということ。本、紙芝居に始まり、朗読会、映画、演劇教室、戦争体験者の講和に至るまで。実祖父母へのインタビューの宿題なんかもあって。
あまりに刺激されたのか、幼い私は、今、戦争になったりしたなら、どうやって食いつないでいくかを懸命に考えたりしていた。
パパとママが死んじゃったらどうしよう・・・
どん兵衛は高いから、毎日チャルメラでしのぐしかない!
なんておお真面目に考えていたものよ。
お小遣いを必死になって溜め込むようになったのは、このせいかもしれないな。
そうそう、「アンネの日記」を読んだ晩、父親に赤紙がきた夢をみたといって、
翌日半ベソで登校した友達もいたっけ・・・ドイツなのに赤紙・・・?
というわけで、平和主義まっしぐらな昭和54年生まれの私。
昨日、TV放映されていた「火垂るの墓」も涙が止まらず、
観ていることさえ辛くなって、途中で入浴してしまう程なのでした。

子どもに戦争を伝えたいとき、ぜひお勧めしたいのが、
この「ちいちゃんのかげおくり」。
壮絶なはずのものを限りなく優しく描いているから、
幼い子どもの意識の中にもすっと入っていくと思うの。
きっとそこから、こどもの「どうして?どうして?」が始まることでしょう。
そうしたら、あなたがひとつずつ教えてあげればいいんだわ。
なぜ、ちいちゃんがおとうさんやおかあさん、
おにいちゃんと離れなければならなかったのか。
子どもがもっとも恐れることは、親を失うこと。
これに尽きると私はは思う。
それこそが、幼子にとっての戦争。
最大の恐怖だから。
だから、あなたは答えてあげなきゃ。ぎゅっと抱きしめながら。

今の日本に戦争はない?
ほんとう?
武器でドンパチするだけが戦争じゃない。
今はそれを憂う。


■ちいちゃんのかげおくり
  あまんきみこ・作  上野紀子・絵
  1982年 あかね書房

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posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 21:03 | TearDrop | comments(0) | trackbacks(0) |
● さんしょっ子
≪誰かに恋焦がれているあなたへ≫


安房直子といもとようこの最強のタッグ。
せつなさ120%。
恋を知る者の方が、より一層楽しめる一冊かもしれません。

幼い頃から安房直子の作品が好きでした。
でも、私がそれに気づくのはずっと先の大学生になってからのこと。
授業で安房直子が取り上げられ、
幼い頃、好きでたまらなくて何度も繰り返し図書館で借りた本の数々が、
彼女の作品だったということが発覚。
その時はもう、それこそなんだか、
初恋の人との再会を果たしたような気分さえしたものよ。

幼い私が「さんしょっ子」のとりこになったのには、ちゃんと理由がある。
それは、こども向けに書かれていることは知りつつも、
どこか、大人にしか知りえない何かが描かれているような気がしていたから。
その時の私にとっては、すごくすごく遠い大人の世界での何か。
それをすくいとってなめてみたなら、どれだけにがくて苦しむのだろうという予感。
子どもって、大人が思う以上にちゃんと感づいているんですよね。
そして、ちゃんと受け止めることだってできる。

いもとようこの絵にも胸がきゅんとします。
今になってこそ思いますが、
この方のこういうみせ方は本当に珍しい。
ここでその魅力について語るには、少し時間が足りないので、
安房直子同様、またいつかの機会にお話しましょう。

ところでみなさんは「せつない」想い、していますか〜?
ちなみに私が山椒を食するようになったのも、
恋を知ってからなのよね。
ぴりりとにがくて、これがまたたまらなくってやめられないのよね。


■「さんしょっ子」
  安房直子・文 いもとようこ・絵
  1989年 小峰書店

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posted by ひろ ■はじめましてのごあいさつ■ | 20:57 | TearDrop | comments(0) | trackbacks(0) |